お店の外観は普通のお蕎麦屋さんで、店内はカウンター、テーブル席、こあがり、渋い感じです。値段はせいろ、田舎共に600円と安いです。ところが、ご主人は一茶庵で直接修行されたそうで、直接修行された方は、今では23区内ではこちらのお店だけだそうです。ご主人は「庶民的なそばを」との考えで、建物に拘らず、安い値段で営業して、この地で、もうすぐ30年になるそうです。一家で経営されているようで、気さくで朗らかなご主人です。
おそばはせいろ、田舎、変わり切り3種類、ダッタン、そして、うどんとそーめん、種類は豊富です。
五色天もり大をいただきました。田舎以外はいずれも細く、しなやかで素晴らしいそばです。特に、しらゆき、けし、ゆずは独特の食感です。ご主人のお話ですと、しらゆきの粉は蛋白質の部分を除いた後、つぶして作る特殊製法で、石臼で挽くと蛋白質の味がついてしまうのだそうです。この粉を製造できる工場は限られているとのことです。お汁は多少甘さが強い甘辛さで、濃く、味わい深いです。薬味はねぎとわさびと大根下ろし。そばの量は十分でした。天ぷらはさらっとして、これも美味しいです。素晴らしいそばでした。
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